お酒を飲みすぎたら二日酔いも気になりますが、肝臓も心配になります。
でもなんでお酒を飲みすぎたら肝臓が悪くなるのでしょうか?
肝臓をいたわるためにも、肝臓の仕組みを知っておきましょう。
肝臓病の原因について
肝臓病を起こす原因は3つあります。
- 肝炎ウィルスの感染
- アルコールの過剰摂取
- 肥満などの生活習慣病による脂肪肝
肝臓病と言ってもあまりピンと来ませんね。
肝臓病にはウイルス性とそうでないものがあります。
ウイルス性にはB型肝炎ウイルスとC型肝炎ウイルスが有名ですよね。
現在では慢性肝炎の原因となるB型肝炎やC型肝炎ウイルスの感染については、新たな感染というのは激減しています。
なぜなら、これらはワクチンでブロック出来たり、血液製剤輸血をチェックすることで感染患者の数を大幅に減らすことが出来たからです。
しかし一方で、アルコールと生活習慣に基づく脂肪肝が増加しています。
ウイルス性以外で肝臓が悪くなる原因について、細かく見ていきましょう。
1つはアルコールによる肝臓障害。
もう一つは生活習慣による肝臓障害です。
お酒をガバガバ飲むような生活習慣っていうふうに、両方とも、同じことを言ってるんじゃないのかって思いますよね。
なんで飲酒と生活習慣を分けたのか。
それは、1滴もお酒を飲まない人も肝臓障害が起こるからです。
不規則な食生活だったり、バランスが悪い食事だったり運動不足だったり、そういうもので脂肪肝を起こしてしまいます。
脂肪肝と言うのは肝臓に脂肪がたまった状態のこと。
お酒に関係なく、最近は生活習慣による肝臓病というのがすごく増えてきています。

肝臓が持っているアルコールの分解能力について
それではまず、肝臓の働きを見ていきましょう。
肝臓は非常に多岐にわたる仕事をする臓器です。
胃や腸から運ばれたエネルギーを貯蔵したり、合成したり、あるいは悪いものを解毒したり分解したりしてくれます。
アルコール分解も肝臓の重要な仕事です。
そして口から入っアルコールを肝臓で分解するときに、アセトアルデヒドと言う有害物質が出ます。
この有害物質はALDHという酵素によって酢酸になり、最終的には二酸化炭素と水になって排出されます。
分解能力は、体の大きさなどで変わってきます。
体重が50kgの人だと、1時間で分解できるのは、日本酒1/4合程度です。
酒の健康への影響
アルコールが原因で肝臓が悪くなる仕組みについて。
肝臓は有害物質を分解してくれるわけですが限界があります。
非常にたくさんお酒を飲みますと、アセトアルデヒドを分解しきれずに、体の中に溜まってしまいます。
それが肝臓に悪い影響を及ぼしてしまうのです。
もう一つ肝臓に悪い影響を及ぼす物質があります。
アルコールが分解されている途中に活性酸素というものができます。
この活性酸素も、アセトアルデヒドと同様に細胞を傷つける悪い物質。
さらにアルコールは肝臓内の脂肪を分解しにくくする働きがあるので、脂肪が肝臓にたまりやすくなってしまうのです。
アルコール自体も肝臓の脂肪を分解しにくくするし、アルコールを分解しきれなければ有害物質がたまるし、アルコールを分解したらしたで、活性酸素が出来てしまうし・・・。
アルコールは、ごくたまに、たしなむ程度にしておくのがいいってことですね。