暑い日には心配なのが熱中症ですよね。熱中症になる前に多くの人が、ある深刻な状況に陥っていることが分かりました。
それは「かくれ脱水」です。
かくれ脱水という言葉を初めて聞いた方も多いと思います。人知れず、脱水になってるってことなのでしょうか。
今回は、熱中症になる前段階のかくれ脱水について取り上げます。
脱水症とは
放置すれば熱中症になり、死に至ることもある危険なもの。ある程度進行するまで、コレといった症状が出ない。
そして、頭痛や吐き気などの重い症状が出る一歩手前の状態が「かくれ脱水」です。
子どもだったら、単に元気が出ない、大人だったら、夏バテかな?と見過ごしがち。
かくれ脱水とは、脱水症になりかけているのに本人も周囲も気づかないため、何の対策も取られていない状態のことです。
脱水症の症状はどんなの?
水が脱する→体の中から液体が出ていく
体から失われるのは水+ミネラル(塩分)です。
失うのは、水だけではないというのが一番大事なポイント!
水分とミネラルが失われると、身体がダルくなる、血圧が下がる→生命が危険にさらされる
脱水症は言ってみれば身体の中の海が干上がってしまった状態。汗が出て、そのままにしておくと脱水症になります。
水分が減った状態のまま放っておくと体の中の体温がさらに上がって熱中症になります。
暑い→汗→脱水症→熱中症
人の体は成人の場合60%が水分です。その3%を失うだけで脱水状態になってしまいます。
脱水症の見分け方
指先をギュッとつまんではなすと普通だとすぐ(2秒以内)に色が戻るんですが、脱水がひどくなると、色の戻りが遅くなります。指先を押さえたとき、色の戻りが3秒以上かかる場合は注意してください。
指が白いままなのは、水分を失い血流が悪くなるからです。そうなる前に「かくれ脱水」の段階から手を打つことが重要!
脱水症の対策
いずれもポイントは空気の入れ替え(換気)と水分補給。
でも単に水を飲めばいいというわけではありません。汗は液体(水)と塩分なのでその成分を飲めばいいということなんです。オススメは経口補水液です。
失った体液を補充するための飲み物です。
ドラッグストアや薬局などで買えます。いつでも飲めるように、カバンに入れて持ち歩くと安心ですね。
喉が乾いたと思う前にこまめに水分を摂りましょう。
かくれ脱水チェックをしよう
一つでもあてはまればかくれ脱水の可能性があります。
1、都会のマンション暮らしだ
汗はいわば“打ち水”。
本来は汗は蒸発して体温を下げてくれるはずなんですが、気密性の高いマンションでは換気が悪く、せっかくかいた汗が蒸発しにくい環境なんです。
また、ヒートアイランド現象で都会は夜になっても熱がこもったまま。都会のマンション暮らしはダブルパンチで、なかなか体温が下がりません。
2、ドライブが好き
運転中は飲み物を控えがち。さらに、車は窓ガラスを閉め切って温室に近い状態なので、車内が暑いのでクーラーをかなりかけてしまいます。車内がかなり乾燥し、水分がどんどん減っていくというわけです。
3、65歳以上である
熱中症の被害は、高齢者に集中しています。死亡者の8割が65歳以上。
年を取ると身体の水分が減少します。成人の場合は身体の60%が水分ですが高齢者は身体の50%といわれています。
なので、高齢者は「かくれ脱水」で日々過ごされているといっても言い過ぎではありません。
少しでも対策が遅れるとかなりひどい状態に陥ってしまいます。
4、やっぱり節電しなくちゃと頑張るタイプ
頑張りすぎは、かえって危険。特に高齢者の方!
頑張り過ぎの人はかくれ脱水に要注意です。
5、夏はずっとエアコンをつけている
逆に夏はずっとエアコンをつけているのも問題。
いつもエアコンの効いた室内にいると身体の調節機能が衰えてしまいます。エアコンに頼り過ぎもいけません。