色覚異常があると困る職業は?

学校で色覚検査が中止されてから10年が経ったんですが、そのことで表面化した問題があるんです。

色覚検査が中止されたということは、検査をしていなから自分が色覚異常かどうか分からない人たちがいるということですよね。

分からない人がいることで出てきた問題とは?いったいなんなのでしょうか。

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色覚異常とは

表面化された問題の話にいく前にまず、色覚異常について説明します。

色覚異常とは、主に染色体の劣性遺伝により

  • 男子・・・5%(20人に1人)
  • 女子・・・0.2%(500人に1人)

の割合で現れます。

赤と緑、赤と黒、ピンクと灰色などの識別に困難を生じます。

60%以上は軽い症状とされるんですが治療法はありません。視力ならメガネをかけるとかで矯正できますけど、色覚異常は矯正法もありません。

かつては小学校4年生を対象に学校で色覚検査が行われていました。

2002年に施行義務がなくなり、2003年度以降ほとんどの学校で、色覚検査は実施されなくなったんです。

ということは、今20歳の人は色覚検査を受けていないことになりますよね。色覚異常があることを知らないまま成人になっている人も多いんです。

日本眼科医会の調査では、色覚以上の子ともの半数以上が、自分が色覚異常であることを知らないまま進学や就職に臨み、進路決定直後の検査で色覚異常が判明して断念せざるを得ないケースも明らかになっています。

色覚検査がある就職試験・資格試験は

学校での検査は行われなくなりましたが職種によっては色覚異常があると不採用になるものがあります。

  • 海外保安官
  • 自衛官
  • 消防官
  • 航空管制官
  • パイロット
  • 鉄道の運転士
  • 船舶操縦士
  • ふぐ調理師

などです。

色覚異常があったら絶対に不採用なのかというとそういうわけではなく、人によって色覚異常の重さ、軽さの程度が違うので、程度によります。

色覚異常があると就職後に支障が出る職業

色覚異常があっても、普通の生活に支障はありません。

学校でも色覚以上の人に配慮した教科書などの配色をしてみたり、黒板の文字の色を見えやすいようにしているので、学校生活は困りません。

一方で、社会に出てから色覚異常に気が付くこともあります。

例えば、デザインなどの仕事で自分が配色したデザインが、他人から見たら「すごく派手だ」と指摘されたり、

焼き肉だと、赤色が区別しづらい人にとっては赤色が茶色っぽく見えるので、肉がちゃんと焼けているのか焦げすぎてしまっているのか分からないことがあります。

就職時に検査は無いんですが、支障が出る職種は

  • デザイナー・・・服飾、webなど
  • 美容師・・・ヘアカラーの選別時
  • 板前・・・刺身の鮮度が分かりにくい
  • クリーニング店・・・シミの色が区別できない
  • 看護師・・・患者の顔色の判別がしにくい
  • 福祉関係・・・入居者の顔色
  • 農業・・・熟しているか生産品の識別が難しい

などです。

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色覚異常検査表

進路が決まる前に、色覚異常かどうかを知っておけるといいですよね。検査は眼科で1分ほどで受けることができます。

色覚異常の検査は、これ↓を使います。

普段の行動の中で、どんな場合に色覚異常の可能性があるのかというと

本来なら緑色のものを、いつも違う色で塗るだとか、赤いものを違う色に変えるとか、そういったパターンがあれば、それは色覚異常によるものかもしれません。

自分でも色覚異常検査表があれば、簡単なチェックはできますけど気になれば、眼科へ行って検査をしてくださいね。