2013年は花粉が大量飛散の年で、例年の5倍でした。
2014年の花粉飛散量は、例年より少し多めなのですが昨年の半分と予想されます。
花粉の「豊凶循環」という言葉があって、飛散量が多い年と少ない年が交互にやってくるという意味です。昨年多かったということは、今年は少ないってことになりますよね。
しかし昨年、花粉症の症状が強かった人は、抗体が多めに残っているので飛散量が少なくても多めに症状が出ることが考えられます。
花粉症になるメカニズム
花粉症の症状「目のかゆみ」や「鼻水」はなぜ起こるのかというと、体が花粉を異物と認識し、アレルギー反応が出るからです。
花粉症じゃなかったのに、今年から花粉症になってしまった!そういう人がいるのを聞いたことがありませんか?
花粉を異物と認識してアレルギー反応が出るのは全員ではない。人は誰もがみんな花粉症ってわけじゃない。
前までは平気だったのに・・・・!?っていう人もいる。どうなってるんでしょうか?
花粉症になってしまうメカニズムから説明します。
『スギなどの花粉を吸い続けると、まずリンパ球が反応』
「異物が入って来たぞ!」「抗体を作れ!」とリンパ球が動き出して、IgE抗体を作ります。
『作られたIgE抗体が肥満細胞とくっつき花粉の侵入に備える』
IgE抗体+肥満細胞が組んで「次にやってきたら攻撃だ!」と張り切ってるわけですよ。
そして再び花粉が侵入した時、
『ヒスタミンを分泌』
その張り切ってるところへ花粉が入ってきたら「来たぞ!ヒスタミンを出せ~!!」ってなって、ヒスタミンという化学物質を出します。
『涙や鼻水で体外に出そうとする』
くしゃみや涙や鼻水などで体の外に出そうとするんです。
ある日突然花粉症になる人は?
まだ花粉症になってない人は、「ある日突然花粉症になってしまうんじゃないか」と、ちょっと不安に思いますよね。
症状がなくても、体の中に花粉に反応する抗体を持ってる人はたくさんいるんです。
例えば、スギの森林地帯の中学生は、全体の8割が抗体を持ってると言われています。
花粉症は、バケツの水があふれた時に起こります。
バケツがあって、そこに水が入っていきます。←(水=原因となる花粉)
毎年、花粉が飛散する時期に、じわじわとバケツの中に入っていく水。花粉の時期にだけ水が入りますから、ある年にバケツの水があふれ、急に発症するということです。
花粉症と風邪の違い
風邪の症状も、くしゃみや鼻水が出ますよね。
自分が花粉症だと認めたがらない人は「いや、今ちょっと風邪ひいてるだけだから」なんて思おうとしたりして。
くしゃみや鼻水は、本当に風邪が原因かもしれないし、花粉症かもしれないし。
特に、まだ肌寒い季節は風邪の可能性もありますから、見極めが難しい!
- 花粉症の特徴的な症状である「目のかゆみ」があるかどうか
- 外に出れば急に症状が出る
こういうことがあれば、花粉症を疑いましょう。
また、「他の鼻炎」と「花粉症」の違いは、鼻水を見ます。
- 花粉症の鼻水・・・透明で両方の花の穴からとめどなく出てくる
- 風邪やちくのうの鼻水・・・黄色っぽい色で粘りがある
花粉症なのか、風邪なのか、によって鼻水の状態が変わってきます。鼻水でも見分けられますね。
まとめ
体の中でリンパ球が働き、抗体が出来て、それが花粉に反応して症状が出るようになってしまう。花粉症が発症してしまうのは、こういうメカニズムだったんです。
すでにIgE抗体が体に出来ている人もいるけれど、まだバケツがあふれてないから症状は出ていない。けれど実は時間の問題。
花粉症じゃない人は、自分のバケツがいつあふれるのか気が気じゃありませんよね。
すでに花粉症の人は、花粉症発症のメカニズムを見て、ひっかかりませんでしたか?ヒスタミンが分泌されることによって、くしゃみや鼻水などの症状がでるということは、ヒスタミンをどうにかすればいいんじゃないのかって。
次の記事ではバケツがあふれないようにするために、花粉の対策についてと、花粉症の人には、ヒスタミンについてや、花粉症治療についてご紹介します。
テレビの天気予報を見てて、この間まで無かった花粉情報が加わっているのに気付くと「あ~そうか。この時期が来たのか~。」と、ハっとします。←急に花粉症あるあるを書いてみたりして。