「寒いとお手洗いが近くなる」というのは、寒さに対する体の自然な反応です。
それまで何も無かったのに急に尿意が起こり、我慢が出来ない。
または、我慢が出来なくなった上に、漏らしてしまう。
そんな状態であれば、それは過活動膀胱という病気の可能性が!
40歳以上の日本女性の約10人に1人がかかっていると言われています。
過活動膀胱(かかつどうぼうこう)とは
一般的に大人の1日の排尿パターンは
- 1回に300cc前後
- 日中5~7回に渡って出す
- 就寝中は0回
というのが標準なんです。
しかし、過活動膀胱の場合は
- 起きている間に8回以上トイレに行く
- 30分から1時間おきにトイレに行く
- 夜中(就寝中)1回以上トイレで目が覚める
いちばんやっかいな症状が
- 何の前触れもなくいきなり尿意が起きる
- 我慢しようとしても止められない
私たちは普通、トイレに行きたいなと思っても、ある程度は我慢できますよね。
ところが過活動膀胱の場合だと、我慢限界の尿意が突然押し寄せてくるのが特徴です。
トイレまで我慢したいと思っても、止められないので漏らしてしまいます。
1つでも心当たりがある人は過活動膀胱の可能性が高いです。
そもそも膀胱は筋肉でできているので、尿が溜まると膨らんで、出すと小さくしぼみます。
膨む、しぼむ、というのが無意識に調整できる器官です。ところが、過活動膀胱になると、その膀胱が勝手に反応。
要するに、自分で尿をコントロールできないのが過活動膀胱なんです。
過活動膀胱の原因
女性の場合だと多い、骨盤底筋のトラブルというのがあります。
骨盤底筋とは、子宮、膀胱、尿道を支える筋肉のこと。出産を経験すると骨盤底筋が緩んでしまって、蛇口の働きをしている尿道をうまく締められなくなり、尿が漏れてしまいます。
そして、原因が分からないけれど、尿漏れを起こすことも多いです。
どういうことかというと
例えば、
- 家事をしている時に、水を触った瞬間に尿漏れする「手洗い尿失禁」
- 外から帰って来た時に、ドアノブに触れただけで尿漏れする「ドアノブ尿失禁」
その他ではスーパーの生鮮食品売り場で尿意が起きて漏れてしまうこともあります。
そんなことが起きるかもしれないなら、外出するのが怖いですよね。
まとめ
相談するのが恥ずかしくて出来ないという人、病気では無くて年齢や体質のせいだと思っている人が多いのが現状です。
過活動膀胱の疑いがある女性の受診率は約15%、85%は受診していないことになります。
諦めている人、病気だと思ってない人が圧倒的に多いんです。
過活動膀胱はれっきとした病気!治療法については次回の記事をご覧ください。
治療すれば改善できます。