超早期アルツハイマーという言葉が専門家の間で使われるようになりました。
アルツハイマーは聞いたことありますよね。早期よりももっと早い「超早期」という言葉が前についています。
病気は早期発見が大事って言いますけど、超早期?
今回は超早期アルツハイマーについてご紹介します。
アルツハイマーと認知症の違い
アルツハイマーと認知症。2つを同じものだと思っていませんか。
- 記憶障害がある
- 失語、失認(見えているけれど認識できない)、失行(出来ていたことが出来なくなる)、などの実行機能障害がある
- 1と2のために生活に支障がある
- 1と2の原因として、脳などの身体疾患がある
- 意識はハッキリしている
これが認知症の定義です
認知症の原因となる病気の中の一つが、アルツハイマー病なのです。
認知症の原因となるのは他に「パーキンソン病」「脳腫瘍」「薬物中毒」などが考えられます。
アルツハイマー型認知症
普段は神経細胞はタウたんぱくに守られています。
そこにアミロイドベータたんぱくがやってきて、神経細胞の周りを取り囲みます。どんどん溜まっていくアミロイドベータたんぱく。そのせいで異常をきたし始めるタウたんぱく。守るべき神経細胞をタウたんぱくが傷つけてしまうようになるんです。
そして神経細胞は死滅していきます。
タウたんぱくがなぜ神経細胞を攻撃してしまうのか、まだ詳しくは解明されてません。アミロイドベータたんぱくが引き金を引いているんだろうな~という程度しか分からないのです。
超早期アルツハイマーって何?
超早期アルツハイマーとは、アミロイドベータたんぱくの蓄積が始まって、もの忘れなどの症状がまだ出てない状態のこと。
アルツハイマー病になるのは、アミロイドベータたんぱくが溜まっていくことでタウたんぱくが異常をきたし神経細胞を傷つけるからですが、アミロイドベータたんぱくはいつから溜まり始めるのでしょうか。
アミロイドベータたんぱくが溜まり始めて20年か30年ほどでアルツハイマー病になってしまうようです。
早ければ50歳でアルツハイマー病になる人もいます。そういう人は20代から溜まり始めたってことになります。
超早期アルツハイマーというのは、アミロイドベータたんぱくが溜まり始めただけで、まだ生活に支障をきたすような症状が何も出ていない状態ですから、誰しもがすでに超早期アルツハイマーになってる可能性がありますよね。
アミロイドベータたんぱくが溜まり始めているのかどうか気になる!
超早期アルツハイマーなのか分かる方法
どうすれば分かるのかというと「PET検査」で分かります。
アミロイドベータたんぱくが今どれくらい溜まっているかを調べることが出来ます。
ただし、検査できる施設が少ないし、保険が使えません。
となると、PET検査が受けられない人も多いですよね。でも、超早期アルツハイマーなのか気になる。
兆候をまとめました。心当たりがあるからといって、当てはまれば必ず超早期アルツハイマーというわけではありませんのでね。
『登場人物が多いドラマを見なくなる』
人数がたくさん出てくると、誰が誰とどういう関係なのかがゴチャゴチャになりますよね。把握出来ないと、ドラマを見ても面白くないので見なくなるってことです。
『生ごみをあまり捨てない』
臭いを感じなくなる人が多いんです。
『料理の味付けが変わる』
味覚が変わってしまうのではなくて、作り方を忘れてしまうんです。
『買い物で小銭がたまる』
いくら払えばいいのか分からなくなって千円を渡してお釣りをもらう、という簡単な方法を取ってしまいがちになるからです。
面倒くさがりな人の特徴を並べたみたいになってますね。
しかしこういうふうに、物事を億劫に感じてしまうことが兆候なんです。
予防法
先程も書きましたが、超早期アルツハイマーからアルツハイマー病になるまでには20年30年かかります。
超早期の段階で、治療は出来ないのか?
治療法は、無いんです。残念!
アルツハイマー病だと薬はあります。しかし超早期の場合は無いんです。
予防法としては「頭を使う」ことが重要です。
『指先を使うこと』
字を書く・・・日記、俳句、クロスワードパズル
物を作る・・・編み物、陶芸、園芸など
『声を出す』
おしゃべり、カラオケなど
『拮抗運動』
左右や前後、上下で違う運動をする
右手で三角形を書いて、左手で四角形を書くなど。違うことを2つ同時にするということです。
億劫だな~と思っても、しっかり頭を使って過ごしていくこと!
面倒くさい気持ちが勝ちそうな時には「アミロイドベータたんぱくが溜まっていってしまう」って思いましょう。怖くなって面倒くささも吹っ飛びますよ(^◇^)