染みを効率的に抜くためには、何が付いて染みになったのか、染みの種類を知ることが大切です。
今回は染み抜きのテクニックをご紹介します。
衣類の染みの種類
①油溶性⇒油ものの食べこぼし、口紅、ファンデーションなど油の汚れ
②水溶性⇒汗、コーヒー、ワイン
③不溶性⇒チリ、泥、ほこり
プロは、まず普通に洗浄します。一般の家庭だと洗濯機で洗濯するのと同じですね。
この時点で落ちたものは、染みではなく汚れです。落ちなかったものが染みです。
その染みの落とし方ですが、まず油溶性、それから水溶性、そして不溶性、という順番で落としていきます。
なぜその順番なのかというと、シミというのは被膜があるからです。
一番上が油溶性、真ん中が水溶性、一番下が不溶性、重さの順番で被膜ができます。
水溶性のシミを取ろうとしても、一番上に油溶性の汚れがあったら届かないんです。油溶性の汚れがふたをしてる状態ですね。
家庭でシミ抜きをする時にやってはいけないこと
初心者がやってはいけない汚れ落とし。
それは
①こする・もむ←これは汚れを取ろうとしてやってしまいがちですよね。
②お湯をかける←汚れが浮き出て取れやすくなりそうって思っちゃいますね。
染みには熱を加えるとダメなものがあります。
- タンパク質(卵など)
- 血液
固まってしまうからです。
家庭で出来るシミ抜きの方法
家庭でシミ抜きをする時の注意点があります。
衣類の洗濯表示を見てください。ドライクリーニングしかダメという表示がある場合は絶対にNG!
手洗いマーク以上のものに限定してやってください。
コーヒーやワインなどの水溶性のシミ抜きの方法
市販の弱い漂白剤と、やかんで熱湯を用意してください。
「ん?熱湯??さっきお湯をかけるのはいけないって書いてたのに!?」と思いますよね。使うのは熱湯ではなくて、やかんの口から出ている蒸気です。
- まず、シミの部分に漂白剤をなじませます。
- その部分に蒸気をピンポイントで当てていきます。だいたい1分くらい当ててください。
こすったり、もんだりするんではなく、蒸気を当てることで生地が膨張します。そこからシミが浮かび上がってきます。
その後は洗濯機で洗ってください。
コーヒーやワイン以外にも、しょうゆのシミ抜きにも使える方法です。やかんの蒸気でのヤケドには気を付けてくださいね。
ファンデーションなどの油溶性のシミ抜きの方法
食器洗い用の一般的な中性洗剤を使います。ヤシの実○○、オレンジピール○○とかありますが、そういう洗剤がオススメです。
なぜオススメかとういと、食器を洗う洗剤は油汚れに強いからです。
そして肌に優しい洗剤は、生地にも優しくて、生地を傷めない!
食器洗い用の洗剤は、油溶性のシミ抜きにもぴったりなのです。
食器洗い用の中性洗剤と歯ブラシとタオルを用意してください。
- まず、シミのついた箇所を水で十分に湿らせます
- 歯ブラシに中性洗剤を付けて、シミのついた箇所になじませます。こすらないように!!
- そして10分置きます
- シミの方をタオルに当たるようにひっくり返してタオルの上に置き、歯ブラシで汚れをタオルに移すような感じでシミの部分を叩きます。絶対にこすらないように!
口紅もこの方法でシミ抜きができます。