外見はスラーっとしていて、細身の服も余裕で入るわ♪という人でも肝臓は肥満かもしれません。
お酒を飲む人は、肝臓の状態は気になると思います。じゃあ、お酒を飲まなければ肝臓は健康でいられるかというと、そうでもありません。
今回は、脂肪肝についてご紹介します。
脂肪肝とは
肝臓は、私たちが摂った栄養が十分過ぎた時に中性脂肪という形に変え、蓄えておくという倉庫のような場所。
食べた分以上に運動して日常生活の中でカロリーを使えば、何の問題もありません。
しかしほとんどの人は運動不足で食べ過ぎた分を体の中に置いておくことになります。
そんなふうに「いったん置いておく」だけのはずの中性脂肪がいつまでも消費されずに肝臓に貯まる。
これが脂肪肝です。
どれくらい貯まれば病気になるかというと、肝臓内の中性脂肪の割合が
- 3%~5%くらいが健康な肝臓
- 10%以上になると脂肪肝
です。
日本の成人のおよそ4分の1が脂肪肝といわれています。
脂肪肝の症状
脂肪肝自体は自覚症状がほとんどありません。強いていうなら、「疲れやすい」くらいです。
肝臓は自覚症状が出にくい沈黙の臓器。
ところが脂肪肝の中には、進行すると肝硬変や肝臓がんになるものもあります。
他にも、動脈硬化や糖尿病、心筋梗塞も引き起こすんです。
脂肪肝の原因
脂肪肝というと、男性がなるイメージがありますよね。
脂肪肝の一番の原因は、お酒を飲むこと。
お酒を飲む機会の多い男性が脂肪肝になりやすい。それは正しいんですけど、最近は女性の飲酒が増えてきました。
男女を比べると、女性の方がアルコール分解が弱くて、体に害が出やすいというデータもあります。
お酒、どれくらい飲んでますか?
一日の適量な飲酒例は
個人差はありますが、こうなります。
- ビールなら500ml
- グラスワインなら2杯弱
- 焼酎なら0・6合
- 日本酒なら1合
焼酎は0.6合までだから、焼酎を0.6合飲んだ後に日本酒に変えて日本酒を1合飲む。それは1日の適量な飲酒例を超えてしまいます。ビールを500ml飲んだら、もうワインも焼酎も日本酒も飲めないってことです。
女性はこれよりももう少し少な目が目安。
そして週に2日は飲まない休肝日を作りましょう!
脂肪肝は女性も注意が必要です
女性に多いのが、お酒を全く飲まないのに脂肪肝になるケース。
女性はケーキや果物が大好きですよね。そういった食べ物は糖質が多いのでどうしてもカロリーオーバーになってしまいます。
甘いものが好きな人も脂肪肝に注意しましょう!
じゃあ、食事制限をすればいいのかというと、過剰なダイエットは脂肪肝につながります。
炭水化物を極端に抑えると体を動かすエネルギーが不足。
体は皮下脂肪を通してエネルギーを作ろうとして、肝臓の中に脂肪が押し寄せることになります。
たんぱく質を制限するのも要注意!
肝臓から体内に中性脂肪を汲み出すためにはたんぱく質が必要なんです。あまりにたんぱく質が少ないと肝臓に脂肪がたまったままになります。
バランスの良い食事。肝臓にとっても大切ですね。
女性が注意しなければいけないことがあるんですよ。
女性ホルモン(エストロジェン)は、肝臓に脂肪をためるのを防ぐ働きがあります。
50代以降の閉経した女性は女性ホルモン(エストロジェン)が減って脂肪肝になりやすい!女性も脂肪肝に注意してください。
脂肪肝危険度チェック
当てはまるものを数えてくださいね。
- ラーメンやカレーなど1点物の食事が多い
- 夜9時以降に食事することが多い
- 1日の睡眠が6時間以下
- 朝食を食べない
- 体型が寸胴になった
- 18歳の時の体重から20%オーバーしている
当てはまる数が多い人ほど脂肪肝になりやすいです。
脂肪肝の予防
脂肪肝にならないためには下の2つを守りましょう。
- 夜8時までに食事を終えること
- しっかり寝て朝食を食べること
これだけでも脂肪がつきにくい体になります。
脂肪のつき方は時間によって変わります。BMAL1(ビーマルワン)という遺伝子をご存知ですか?
脂肪を蓄積させる作用があるたんぱく質で、特徴は、時間によって分泌量が変わる事。
昼食時は少ないですが、午後8時から分泌量がどんどん増えます。
だから夜に食べると太るんです。
まとめ
脂肪を体内に取り込む働きが活発になる時間を避けるために、夜8時までに食事を終えた方がいいんです。
そして、朝型の生活をするために朝ごはんを食べてリセット。
そうすると同じカロリーを摂っても脂肪になりにくく、脂肪肝の予防が出来ます。