夕方になると目がかすむ。それはひょっとすると夕方老眼かもしれません。
夕方老眼とは一日中、目を酷使した結果、夕方なると「かすみ」や「ぼやけ」という症状が出てくること。
最近、特に多くなっています。
「老眼=高齢者」のイメージだけど・・・
若い人も老眼ってなるんでしょうか。
近くが見えにくいなど、老眼の自覚症状は40歳をちょっと超えたくらいから発症します。
しかし、長時間スマホやパソコンを見ている20代や短時間でも30代でも発症することもあります。
1週間、目を酷使すると週末の金曜日あたりに目のかすみなどの症状が出る人もいて、そういう人は「週末老眼」っていうんですって。
1日のうちでも朝はスッキリ見えていたものでも、夕方になるにつれてピント調節能力は衰えます。
朝と夕方ではピント調節能力は8歳老化するといわれています。
現代では、パソコンやスマホは必要なアイテム。夕方老眼は、現代病ですね。
夕方老眼の原因
夕方老眼になってしまう大きな2つの要因、それは
- 明るさ
- 距離
です。
暗い部屋で自ら発光するパソコンの画面などを見ると、大変疲れやすいです。人間の目は明るさに対して瞳孔の大きさを変えることで調節しています。
カメラでいう絞りの機能。明るい場所では瞳孔は小さくなる。暗い場所では瞳孔が大きくなる。瞳孔が大きくなる状態は、ピントが合うところが浅くなりぼやけて見えます。
例えば寝る前。電気を消した状態でスマホを見る。やってる人は多いでしょう。これは、より瞳孔が大きく開いてしまいピント調節の機能が低下する可能性あるんです。
理想的な画面との距離
パソコンの画面なら40センチ以上、スマホなら20センチ以上
夢中になると、スマホの画面を近付けがち。距離が近いのは疲れの原因になります。
人間の目のピント調節は、遠くを見る時は、毛様体筋という筋肉がリラックスして楽な状態。
しかし、近くを見る時は水晶体と呼ばれるレンズの部分を分厚くするために、毛様体筋が内側に力を掛けてレンズを押している状態。
いわば、ず~っと力こぶを作っているようなもの。
遠くを見ることは、目が調整をしていない安静な状態なので目が疲れません。
目の運動の種類による疲れ
人間の目には2つの動きがあります。
『止まっているものを追っていく動き』
本を読むなどは、止まっている文字を見ています。ゆっくりした目の動きです。
『速く動くものを追いかける動き』
例えば動いている電車の中から外を見たら、看板の文字がちゃんと読めますよね。
パソコンやタブレットを見る時は画面をスクロールしたり動画などは速いものを見続ける動きなので疲れやすいんです。
夕方老眼の症状が進むとVDT症候群と呼ばれる病気に発展していく可能性が!
VDT症候群とは
VDTとは、Visual Display Terminalの略。
ディスプレイを持つ電子機器を見て、目を酷使することで起こる病気です。
VDT症候群の症状は目にあらわれるだけではありません。肩こりや、首・腕の痛み。慢性化すると背中の痛みや手指のしびれ。イライラや不安感、抑うつ状態などの精神症状もあります。
夕方老眼の予防法
目を休ませるのが大切。眼精疲労対策用品を活用しましょう。
目を温めることは、とても有効です。
40℃で10分間、目を温めたときのピント調整力の改善効果は、作業前を100とすると、作業後は99.0に下がり、目を温めた後は103.7になりました。
ドライアイの人は、より眼精疲労を起こしやすいので、室内の湿度を少し上げて乾燥を防ぐのも効果があります。
寝る前に暗い状態で画面を見る場合は、輝度調節を少し下げて見るようにしてください。
目のためには、適度な休憩と保温保湿!
遠くを見たり、目を温めたりしたのに、目のかすみやぼやけるといった症状が翌日にもある場合は病院を受診しましょう。