貧血には、自覚症状がない状態の潜在性貧血と呼ばれるものもあります。
貧血にはいろいろな種類があったのです!
そして、その貧血を予防するための食材と、より吸収率をアップさせる方法について。
貧血の原因
貧血の主な原因は鉄分不足です。
鉄分は体の中のいくつかの場所に分かれて存在します。
血液中にある血清鉄と呼ばれるもの以外に、主に肝臓に蓄えられている貯蔵鉄というのがあります。
隠れ肥満ってありますよね。
見た目は太っていないのに、実は内臓脂肪とか体脂肪率が高い。
本人も、自分は痩せていると思っている。
だけど実は肥満状態っていうやつです。
それが、貧血あるんですよ。
本人は貧血ではないと思っていて、体も元気。
だけど実は貧血状態。
隠れ肥満みたいな貧血。
つまり隠れ貧血です!
隠れ貧血とは、血液中にある鉄分は足りていても、ストックされている貯蔵鉄が減っている状態で、これは潜在性貧血と呼ばれています。
自覚症状がないことが多いんです。
隠れ貧血のイメージとしては、手元に現金はあるが銀行に貯金がないみたいなことです。
それだと、血液検査でわからないのではないか?と 疑問ですよね。
血液検査ではヘモグロビン濃度だけではなく、赤血球の形や大きさも見ています。
特に大きさが重要で、赤血球が小さくなってくるのが鉄欠乏、つまり隠れ貧血の状態です。
赤血球の大きさを見る検査は、大学病院などでは通常の血液検査に含まれていますが、医療機関によっては含まれない場合もありますので注意しましょう。
ただ貧血には鉄欠乏以外に、骨髄にある造血幹細胞で血液そのものを作る能力が低下する再生不良性貧血や、体の中にある自分自身の抗体が赤血球を破壊してしまう溶血性貧血などもあります。
さらに強いめまいやふらつきは、脳梗塞の前兆や内臓の病気が隠れている場合もあります。
もしかして貧血かも?と思ったらきちんと血液検査をする方が良いです。
大切なのは自分で勝手に思い込まないこと。
気になることがあれば早めに受診しましょう。
貧血を予防する
貧血で酸素不足にならないためには、やはり鉄分を体内に蓄えることが大切なのですが、鉄は食事から摂るしか方法がありません。
なぜなら人間は、体内で鉄を作ることができないからです。
1日に必要な鉄分は、男性で1mg、女性では2mgです。
ただし鉄の吸収率はおよそ10%です。
ということは、男性なら10mgを食品から取る必要があります。
10mgの鉄分を食品から摂取するためには、何をどれくらい食べればいいのでしょうか?
- 納豆…約7パック
- ほうれん草…約550g
- 牛ヒレ…約440g
- 豚レバー…約185g
- 乾燥ひじき…約20g
- 乾燥大豆…約118g
かなりの量です。
そこで知っておきたいのが ヘム鉄と非ヘム鉄!
貧血対策としての食材
ここで問題。
ひじきとにぼし、どっちが鉄分が多くて吸収が良いでしょうか?
普通は、煮干しはカルシウムが多いので、ひじきの方が鉄分が多そうだなって思います。
ところが煮干しの方が鉄分をたくさん吸収できるのです!
同じ鉄分でもヘム鉄の方が吸収効率が良くて、肉や魚類に多く含まれています。
ヘム鉄の食材
- 豚肉や牛肉や鶏肉など
- 内臓類やレバーペーストなど
- カツオやイワシやマグロなどの魚類(血合い部分は特に)
これらの吸収率は15%から25%です。
非ヘム鉄の食材
- 卵
- しじみやあさりなどの貝類
- 大豆や小豆やココアなどの豆類
- ほうれん草や小松菜などの緑黄色野菜
- ひじきやのりなどの海藻類
吸収率は2%から5%です。
まとめ
豆とか海藻類とかはダメというわけではありません。
バランスを考えて摂取するようにしましょう。
ビタミンCは鉄の吸収を助けてくれます。
レモン果汁などをうまく使って、鉄の吸収率をあげるのも方法の一つです。
特に女性は月経による出血や、ダイエットなどの偏った食生活、さらに妊娠や出産などで赤ちゃんに鉄分を取られることなどから、貧血になりやすいです。
より積極的に鉄分を摂りましょう!