ある臓器が悪くなると、疲労感や貧血や骨が弱くなるなど様々な不調を引き起こします。
疲れがなかなか取れずに気だるい状態が続いたり、むくみのせいで指輪や腕時や靴がキツイとか、少し階段を上ったり早歩きをしただけで息切れしたり、夜中にトイレに目が覚める。
これらは、年齢的なものかなって思ってしまいがち。
しかし、原因はすべて○○病からくるっていう、思いもよらない事実が!
疲れが取れないことからわかる病気について
最近疲れが取れにくいと感じている場合、腎臓に原因があるかもしれません。
腎臓は尿を作るだけでなく体を正常に保つ様々な役割を担っています。
しかも腎臓は一旦悪くなると完全に元の状態に戻すことは難しいです。
なんで腎臓が悪くなると疲れが取れないのか。
まず、腎臓の役割について見てきましょう。
腎臓が悪いときの症状
腎臓は腰あたりの左右に一つずつあり握りこぶし大の臓器です
大きな働きば5つあります。
老廃物を体から排泄するというのが一番大きな役割です。
腎臓の中の毛細血管で血液をろ過して、老廃物を尿として体から出します。
そして2つめが、血圧の調整。
腎臓は体内の塩分と水分の排出量をコントロールしたり、ホルモンを分泌することで、血圧を調整しています。
3つめが、血液を作る司令塔の役割。
血液が腎臓で作られているわけではありません。
血液を作っているのは、骨髄です。
骨髄では白血球と赤血球などが作られています。
酸素を運ぶ役割をしているのが赤血球。
その赤血球を作るには、腎臓から出される造血ホルモンが必要ていうわけです。
4つめは体内の水分量の調節とイオンバランスの調節。
5つ目は強い骨を作るということ。
腎臓と骨が関係するって驚きですよね。
カルシウムを体内に吸収させるビタミンDは、腎臓で活性化されます。
なので、腎臓が弱ってしまうと、骨も弱ってしまうということ。
腎臓は体の機能のすごく大切な部分を司っているのです。
腎臓の機能が低下すると、老廃物が体の中にたまりっぱなしになってしまって、尿毒症になってしまいます。
また、血圧のコントロールができずに、高血圧になったり、水分の調節ができないとむくんだりするわけです。
体の隅々に酸素を運ぶ赤血球が不足するので、貧血になり、疲れやすくなったり、動悸や息切れをするようになります。
貧血というのは、鉄が不足して起こる鉄欠乏性貧血のことを想像するかもしれません。
腎臓病からくる貧血は、原因が違うので鉄を補給しても治らないのです。
徐々に進行していくことが多いので、本人もなかなか気づけません。
治療して初めて体が軽くなったと自覚します。
腎臓病の原因
糖尿病と高血圧などの生活習慣病が原因となります。
腎臓はたくさんの血液を毛細血管でろ過する臓器。
なので糖尿病になると血管が傷ついたりするし、高血圧になると動脈が硬くなります。
尿をこすための血管が詰まり、腎臓の機能が低下してしまうのです。
腎臓病の食事
慢性腎臓病の進行を遅らせるには、食事も大事。
塩分の摂りすぎには注意しましょう。
健康な男性では1日に8gまで。
女性の場合は7gまで。
慢性腎臓病の進行を遅らせるためには、塩分の量を一日6g未満に抑えましょう。
例えば味噌汁一杯には約2gの塩分が含まれています。
ラーメンだと一杯約6gです。
美味しいけど、ラーメンのスープは全部飲み干さないようにしないと!
腎臓病の予防
慢性腎臓病を予防するためには、まず生活習慣病対策です!
血管を傷つけてしまうので、タバコはやめましょう。
あと、過度な飲酒を控えましょう。
1日30分から1時間程度の有酸素運動をすること。
ストレスによっても血流が悪くなるので十分な睡眠をとること。
定期的に健康診断を受けて尿検査と血液検査を受けましょう。
四十歳を過ぎると、血圧、血糖値、尿蛋白で引っかかることも珍しいことではありませんよね。
再検査の結果をもらっても、そんなにびっくりするような数値でなければいいかなって思って放置してしまいます。
放置し続けることで、慢性腎臓病が進行してしまい、透析をしなければいけない状況になって、ようやく発見されるってことになりかねません。
腎臓の働きが慢性的に低下している状態が3ヶ月以上続く続くことを慢性腎臓病と呼びます。
日本では、推計患者数がなんと約1330万人!
成人の8人に1人がかかっていると言われています!!
がんとか糖尿病とかに匹敵する国民病。
恐ろしいことに、腎臓は、一度悪くしてしまうと完全に元に戻すことは難しいです。
なので、自覚症状がなくても、健康診断で数値に異常が見られたら、放置せず病院に相談しましょう。