PM2.5よりも細かいPM0.5とは?吸い込むと心臓や脳に悪影響が出る可能性あり

2014年の2月下旬、中国から飛んでくる微小粒子状物質PM2.5の濃度が、日本の各地で環境基準値を上回りました。

花粉、黄砂、PM2.5のこの3つは、ヒトの呼吸器などに悪影響を及ぼします。

中国の政府系研究機関が「首都北京の大気汚染の状況が“人類の居住に適さない”程度に近づいている」というリポートを発表しました。

日本への影響が心配です。

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「花粉」と「黄砂」と「PM2.5」

飛散三兄弟といわれる「花粉」「黄砂」「PM2.5」について。

『花粉』

花粉というのは、スギの他にもブタクサとかイネ科のものなどがあって、真冬を除いて一年中飛んでいるものなんです。

『黄砂』

中国大陸から、日本に向かって吹く偏西風によって3~5月に運ばれてきます。

偏西風も年中吹いているんですが、3~5月がちょうど日本の真上を通る時期です。地球温暖化の影響で中国の砂漠地帯が乾燥しているから、さらに飛びやすくなっている、という話もあります。

『PM2.5』

工場から出る煙、車の排気ガス、中国では今の季節ですと石炭で暖を取ってるのでそこから出る有害物質など。

もちろん日本でも車の排気ガスもありますから、それもPM2.5になるんですけど、環境基準値を超える濃度になるのは、やはり中国の影響だと考えられます。

PM2.5について詳しくはこちらをご覧ください。

「花粉」と「PM2.5」が合わさった場合の悪影響

花粉のサイズはだいたい30~40マイクロメートル。髪の毛の直径の約半分の大きさです。

ここにPM2.5がやってくるとどうなると思いますか?

花粉にPM2.5がくっつき、花粉を断片化して小さくしてしまうんです。小さくなるとやっかいなことになるんですけど、詳しくは後ほど。

「黄砂」と「PM2.5」が合わさった場合の悪影響

黄砂というのは、砂漠から出てきた砂です。

砂なんですけど、顕微鏡で見ると、中国の方でいろんな粘着性の化学物質と相まって、けっこうな固まりになります。

その固まりの網の目状のところにPM2.5が入り込みます。黄砂がPM2.5の運び屋に!

より多くのPM2.5が黄砂に絡まって日本にやってくる可能性があります。

さらに困ったことに、もっと小さな粒子があるんです。

PM2.5よりもさらに小さいPM0.5

PM2.5を「小さい!」「普通のマスクじゃダメらしい!」って言ってるくらいなのにPM0.5って!!

めっちゃくちゃ小さそう!どれくらい小さいか想像できますか?

大きさを比べてみましょう。

  • 髪の毛⇒70~100μm
  • 花粉⇒30~40μm
  • 黄砂⇒4~10μm
  • PM2.5⇒2.5μm以下⇒塵くらいの大きさ
  • PM0.5⇒0.5μm以下⇒タバコの煙くらいの大きさ

タバコの煙の大きさ!?

煙の大きさと同じって!ビックリです。

粒子が細かいと飛んできやすい

中国西部や黄土地帯や砂漠などで粒子が風で巻き上げられます。そして偏西風に乗って粒子は飛んでいきますよね。

大きな粒子であれば重くて中国国内で落ちますし、それよりも小さめで、もうちょっと飛んで行ったとしても韓国で落ちます。さらにもうちょっと飛んだとしても、日本海に落ちます。

ところが、細かい粒子は落ちることなく風に乗って日本まで届いてしまう!軽いから遠くに飛んで行けてしまうんですね。

体への影響が気になります。

体の中のどこまで入っていくのか?

吸い込んだら、どこまで到達してしまうのでしょうか。

  • 花粉・黄砂⇒鼻やノドの辺りでだいたい止まる
  • PM2.5⇒気管支や肺まで入り込む可能性がある
  • PM0.5⇒肺胞から血管を通じて血液中に溶け込む

花粉や黄砂だと呼吸器の影響だけで済むのが、肺胞から血液に入っていってしまうとなると循環器、心臓だとか脳だとか、体中に悪影響を与える可能性が十分あるということです。

タバコの煙が悪いっていうのは、体全体の循環器系に影響があるからって言いますけど、PM0.5がタバコの煙と同じ大きさということは、タバコと同じような影響があるということになります。

まして、タバコは一応吸うために作られてますよね。

でもPM2.5やPM0.5は吸うために作ってない!わーーー怖い!!

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吸わないためのマスク

マスクで予防するしかないです。しかも、タバコの煙でも通さないくらいのマスクじゃないと!

0.1μmまで捕集できるマスクが人気です。

普通のマスクは、花粉には有効でもPM2.5は通り抜けるから、対応したマスクを買わなきゃって思ってた人も多いと思います。PM2.5対応のマスクでさえも通り抜けてしまう細かさのPM0.5。

マスクもそれだけ高性能のものになると値段が高くなってしまいますけど、健康にはかえられませんよね。

環境基準値を超えて、注意報が出る日もこの先増えるでしょう。「外に出ないように!」って言われたって、出なきゃいけない。

その時のためにも、0.1μmまで捕集できるマスクを用意しておくと安心です。