膝が痛いとつらいですよね。
前日に歩きまわったりして膝を酷使した場合は、安静にしてれば治るでしょうけど、そういうわけじゃないのに痛い場合。
もう膝が痛くなる年齢なのか~、このまま膝の痛みと付き合っていかなきゃならないのかな~と思ったりして。
でも、寒い時だけ痛みが出るっていう人は、ストレッチをすると良いかもしれませんよ。
膝の痛みの原因は血行不良
寒いと自然と体に力が入ってしまいます。体が寒さを感じると体温を逃さないために血管が収縮。血行不良で酸素が運ばれなくなったり老廃物が溜まりやすくなって筋肉が硬くなってしまいます。
筋肉が硬くなると、筋肉の付着部が引っ張られて痛みが出たり、神経が圧迫されて痛くなります。
冬に膝が痛くなるのは
寒くなると交感神経が緊張して、血流量を増やそうとします。寒さのために筋肉中の血管は狭くなっているので血液がうっ滞し、血管が膨れ上がって痛みます。だから寒さで膝が痛くなるんです。
しかし、冬に痛いところは元々痛くなる原因が!たまたま寒くて痛みが出やすくなっていますが、悪化すると1年中痛くなりますよ。
膝にかかる負担
人間の体には骨と骨をつなぐ関節があります。関節のおかげで、体は動かしやすいわけです。
膝の関節は歩いたり走ったりする時に、非常に体重がかかりませんか?
- 平地を歩く→体重の1.5倍~2倍
- 階段を歩く→体重の2倍~3倍
- 平地を走る→体重の5倍以上
それくらい力がかかります。
実は膝の痛みの大部分は変形性膝関節症といわれるもので、40歳以上の男性42%、女性61%、つまり40歳以上の男女約2500万人以上が変形性膝関節症による膝の痛みを感じているんです。
加齢による膝の痛みの原因
膝の関節には骨をコーティングする軟骨があります。骨と骨の間には半月板というクッションがあります。軟骨と半月板が衝撃を吸収しているんです。
滑膜から分泌される関節液は、ヒアルロン酸などを含む粘性の液体。軟骨に栄養を与え、潤滑液の働きをします。
ところが、加齢や膝の使いすぎによって、ヒアルロン酸の濃度が減少。軟骨や半月板がすり減り、膝の痛みを引き起こします。
そして、痛みのために膝を動かさなくなってくると、筋肉が硬くなり、それでまた膝の痛みが出るようになります。
膝の痛みと筋肉量?
膝の周りにはたくさんの筋肉が付いてます。筋肉は膝を安定させ、体重を支えています。これらの筋肉が減ってしまうと、膝への負担が増すんです。
関節の炎症が悪化すると、ヒアルロン酸濃度の低い関節液が溜まってきて、その液が滑膜を押し広げてさらに痛みがひどくなります。
歳を取ったり、膝を使い過ぎたりすることで、ヒアルロン酸が少なくなって、軟骨や半月板が損傷するから膝が痛くなる。なので、膝の痛みは誰でもなる可能性があるんです。
先ほどの変形性膝関節症の割合は、女性の方が多かったのですが、なぜでしょうか?
いろいろな原因が考えられますが、女性ホルモンが減少すると軟骨が痛みやすくなります。
男性に比べて女性の方が相対的に筋肉が少ないためだと考えられます。
『変形性膝関節症の治療法は』
- サポーターなどで膝にかかる負担を軽くし、動きやすくする
- ヒアルロン酸を注入し軟骨の修復を促して、動きを滑らかにする
- 手術で人工関節に置換する←デメリットやリスクあり
変形性膝関節症にならないように、膝の痛みを引き起こす前に予防が大事。
膝の周りにはたくさんの筋肉があります。筋肉が硬くなると痛みが出ます。寒くなると運動不足や冷えによる血行不良で筋肉が硬直し痛みが生じます。痛みのせいで膝を動かさなくなって、ますます血行不良になって筋肉が・・・繰り返し。
この悪い循環を断ち切ることが大事。そのためには筋肉を硬くさせないことが重要ですね。
膝の痛みの予防法
膝周りの筋肉を入浴やカイロなどで温めたりして、ほぐしましょう。
今ある筋肉を衰えさせずに、軟らかくすることも大事です。
膝痛の予防と改善のストレッチ
筋肉が緩んだ時に行うのが良いので入浴後が効果的です。
『太ももの前の筋肉を伸ばすストレッチ』
脚を前に投げ出して座り、ストレッチしたい方の脚を後ろに曲げます。30秒から1分。
より伸ばしたければ、体を後ろに倒しましょう。余裕があればそのまま後ろに倒れて、寝てしまいましょう。さらに、正座をするように足のかかとをおしりに乗せ、上半身を倒すと太ももの外側の筋肉が伸びる感じがします。
しかし、膝が曲げられない人もいますよね。その場合は、ベットや長椅子などに片足を乗せ、後ろに脚を伸ばします。
『足の裏側の筋肉を伸ばすストレッチ』
脚を投げ出して座った状態から、かかとをつけたまま、足首を曲げてつま先を直角にします。30秒から1分。
もっと伸ばす場合、寝転んで片足を上げ膝を持ち、同じように足首を曲げてつま先を直角にします。
膝に熱や痛みがあったり、水が溜まっている場合は無理にストレッチを行わないこと。
膝の痛みが引き起こす病気には、関節リウマチや感染症、痛風なども考えられますので、膝の痛みが続く場合は整形外科を受診しましょう。
まとめ
スポーツでケガの予防にストレッチが大事って言いますけど、筋肉が硬くなってしまうと日常生活にも支障が出てくるんですね。
血行不良や筋肉が硬いことが膝の痛みの原因になる、というのをご紹介しましたが、膝だけじゃなくて、腰痛とか肩こりとかも引き起こしそう。
逆に、血行を良くして筋肉も柔らかければ、どこも痛くなくて元気ハツラツとしていられる!入浴で体を温めることとストレッチで体をほぐすことは、もう日課にしちゃえばいいですね。